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花は咲く 初めての死装束

渡辺貞夫さんのコンサートで、必ず演奏されている「花は咲く」

東日本大震災のチャリティソングなので、いろんなところで演奏され、よく知っている曲だと思います。

 

ナベサダさんのコンサートは世界のトップジャズマンか集結したカルテットで、ツアーごとに参加メンバーが変わり、アレンジも変わります。

2017東京JAZZの時は、最初のピアノのイントロが長く、煌めくような美しいアレンジでした。

昨日のRE BAPツアーのアレンジは、しっとりと歌い上げるような演奏でした。

 

20171291745.JPG

ナベサダさんの「花は咲く」の演奏を聴きながら、初めて気が付いたのは、東北の震災の時に「最初の死装束」を作っていたことです。

まだ、震災から1週間か10日ほどだと思います。

Tシャツなどを作っているアパレルの知り合いが インターネット上にアップしていた情報です。

<被災地から頼まれたもの>

・ホテルなどでもらえる 櫛やヘアブラシ

・サンプルや使わないファンデーション、口紅

・風呂敷ほどの大きさで白い布 真ん中に頭が通るほどの十字の切り目を入れてほしい

などなど

他にもあったと思いますが、上記はご遺体に必要なものとしてありました。

 

ご遺体袋の中は、着衣を全部脱がして、衣服は外に置いているそうです。

洋服は身元確認の重要な情報なので、泥を洗い落として置かれたようです。

お顔の確認のために、袋の口をあけると裸体のままのご遺体と対面することになります。

せめて見える肩周りだけでも、白い布で暫定的に覆ってあげたいという、ご要望でした。

 

会社にある白い生地を1mほどの四角に切り、ドンドン十文字に真ん中をカットしていきます。

あの時の日本中の人は、「何か自分にできることはないか」という気持ちでした。

自分たちが出来る事を教えてもらって、必死で作っていたのを思い出しました。

 

まだ、死装束の事は頭にあっても、どうしていいか全く手つかずの頃。

具体的なデザインも何もない頃でした。

あの、四角い布もそういえば死装束という事になるわと、

「花は咲く」の曲を聴きながら、あのころを思い出しているときに気が付きました。

私が最初に作った死装束です。