私の頭の中には常にいくつかのアイデアが浮いています。ドレスの事、アクセサリーの事、お届け方法やパッケージの事など、プカプカとアイデアの種が浮いています。
その中の一つで、5年前から考えているのですが、抱きしめられる小さな棺を作りたいのです。
アイデアが、けっこう具体的に固まってきたので、サンプルを作ろうかな?と思って、材料を集め始めていました。麦わら帽子の素材を使って、くるんと包み込んで腕に抱けるイメージです。
麦わら帽子を買ってきて、試作してみます。ナカナカ最初にしてはいい感じです。
出産後、退院するときのセレモニードレスの様な、愛らしさと華やかさがお棺にもできるといいな、と思っています。
小さな棺は死産の赤ちゃんのための棺です。手のひらに載るほどの小さな身体。小さくて、皮膚も骨も弱くて抱っこをすることが出来ないんです。
だから、抱きしめられる小さな棺を作りたかったの。
写真は第一号試作品です。
そんなふうに試行錯誤をしている中、千葉の住吉さんが「まゆのゆりかご」という、紙を貼り合わせ絹を内側にふわりと入れた、素敵な抱く棺を発売された新聞記事を見ました。
早速、お店に出かけて見させてもらいましたが、よく考えられていて素晴らしい棺でした。
https://bee-s.net/smp/item/A8880007O.html
彼女のお店は、子供の仏具屋さんです。子供を失くした方たちのネットワークがあって、グリーフケアの活動もされています。
すっかり刺激を受けて、前から調べていた帽子の会社に連絡して、ただいま製作の段取りをとっています。
この週末は、広島の尾道まで打ち合わせに行ってきました。沢山の材料と工場、そして帽子のプロの方たちとのディスカッションの上、デザインや素材が決まりましたよ。
サンプルが届くのは、7月の中旬。もう、今から楽しみです。